鍼灸接骨院トレスのブログ

ブログ

膝の靱帯損傷~前十字靭帯~

施術について , 膝痛
2022年09月15日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は前十字靭帯損傷。

スポーツの現場で起こることが多いけがですが、当院では必要な処置をした後は病院の受診を勧めています。

多くの場合、手術の適応になるかと思いますが、その辺の理由なども含めて書いていきたいと思います。

膝前十字靭帯損傷はどんな症状?

ラグビーやアメフトなどでタックルを受けた場合に起こったり(接触型)、サッカーやバスケのような急な切り替えし動作、スキーなどで軸足側が強くねじられて転倒したりすことが多いスポーツ(非接触型)で起こりやすいと言われています。

前十字靭帯が切れた場合、切れた瞬間にブチっとなる感覚があるようで、その後、膝全体がかなり腫れ、グラグラした不安定な感覚が出ると言われています。

また、内側側副靭帯、内側半月板の損傷も合併することが度々あり、ケガの中でも厄介なものです。

私自身、部分断裂の方を何度か見させていただく経験がありましたが、部分断裂であっても、ゆっくりとしか歩けないような状況で来院されていました。おそらく完全断裂のレベルであればもっと不自由であることが予想されます。

来院された場合、まず徒手的に検査を行います。

経験上、損傷が疑われる場合、ケガしていない方の膝の動きとは明らかに違いを感じることができました。

その状態だと、必要な固定を施し整形外科の受診を勧めることになります。

保存療法でやりたい方もいらっしゃいますが、私自身の考えとしては手術の適応になるケガだと考えています。

保存療法か?手術か?

前十字靭帯損傷した方の中には保存療法で不自由なく日常生活が遅れる方がいますが、割合としては前十字靭帯損傷した全患者のうちの10%程度と言われています。保存療法では9割の方が良くならないということです。

また、この10%の人たちも可能になったのは日常生活であって、スポーツをするかどうかは考慮されていません。

スポーツに復帰するのが希望であれば、ほぼ全例で手術を勧められると思います。

また、オランダの研究によると保存療法で進めても結局手術をした割合が半数近くあったり、将来的な半月板損傷や関節軟骨への負荷による変形性膝関節症を患うこともリスクとして考えられるため、スポーツをするしないに関わらず、前十字靭帯損傷の場合は手術を念頭に置くことは避けられません。

術後から復帰まで

スポーツに復帰する場合、リハビリの目安は6か月とも8か月とも1年とも言われています。

また、他の靱帯損傷に比べ再発率が高かったり、復帰後に手術した膝とは反対の膝の靱帯を損傷することもあると言われています。

そのため、リハビリやトレーニングは慎重にかつ強力に行っていく必要があります。

ただ、多くの病院の術後リハビリの場合、日常生活ができるようになったか否かが基準になると思いますので、スポーツに復帰するレベルまで戻すのは所属しているチームに委ねられることが多いです。

プロチームや企業チームに所属していれば専属のトレーナーがその役割を担ってくれると思いますが、一般の方や、所属先でトレーナーを配置していない場合には個人でどうにかしなければなりません。が、十分な負荷に耐えられる状況まで体の状態を戻していかないと、再発のリスクがグッと上がってしまいます。

はっきり言って、前十字靭帯損傷のリハビリ、競技復帰までのトレーニングはとても難易度が高いです。我々専門家であってもかなり慎重に計画を立ててやらなければならず、専門的知識を有していない方にとってはほぼ不可能と考えてよいでしょう。

ケガしないに越したことはありませんが、ケガしてしまった現実はどうすることもできません。その後どうすべきかは予め知っておきましょう。

前十字靭帯損傷の場合は手術が念頭になり、リハビリは大変です。

予防策として『これだけやっておけば前十字靭帯を切らない』というトレーニングはありませんが、良く言われるのが『しっかり止まれる能力』とも言われています。

普段のトレーニングの中に、そういった情報を知ったうえで計画を立てて止まる能力を向上させるためのメニューを入れる必要もあるでしょう。そのあたりは経験のあるトレーニング指導者に相談することをお勧めします。

まとめ

・前十字靭帯損傷は手術も考慮し、リハビリが大変なのも覚悟しましょう。

・スポーツに復帰するなら日常生活レベルのリハビリ以上のトレーニングが必要

・完璧な予防法はないが、『止まる能力』は最低限必要。

・術後、十分なリハビリやトレーニングがこなせていない場合には、当院にご相談ください(治療、トレーニング指導者資格あり)。

令和4年9月10月、膝の症状でお困りの方限定

《初回割引ご利用の際の注意点》
・根本改善治療をご希望の場合、当院で処方しているリハビリ・トレーニングは根本改善を目指しており、1回のセッションで終了することが不可能なため複数回通院していただくことが前提となります。予めご了承ください。
・初回の検査、施術、トレーニング終了後2回目の来院予約をお取りいただきます。
・根本改善のためのリハビリ、トレーニング内容はご自宅でも実践いただけるよう、希望者の方には動画配信をおこなっておりますのでご安心ください。
・問診、検査の結果によっては、医学的観点から治療院でなく、まずは病院での治療が必要な場合がございます。その際にはしっかりアドバイスさせていただきますので、まずはご相談ください。
・お問い合わせは、お電話または当HP内のお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

成長期の膝の痛み~お皿の下が痛い~

施術について , 膝痛
2022年09月8日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は成長期の膝の痛み『オスグッドシュラッター病』について。

成長期のお子さんをお持ちの一般の方であれば『オスグッド』『成長痛』といった名称で耳にすることが多いと思います。

当院での対応や対策などがお子さんが悩んでいるご家庭の方の参考になれば幸いです。

何が起きている?

日本整形外科学会HPより引用

骨の成長が著しい成長期の子供に多く発生する症状です。

骨の成長に対して筋肉の伸長が追い付かずに付着部である脛骨粗面という場所が引っ張られることによって炎症が起きたり、ひどい場合には成長軟骨部が剥離することもあると言われています。

症状が強い場合には、脛骨粗面部がかなり腫れていたり、強い圧痛が見られたり、しゃがめなくなる子もいます。

また、成長に関することの他に、ジャンプや走ること、サッカーなどでボールをけることが多い場合など、大腿四頭筋の過度な緊張によっても画像にある膝蓋腱が引っ張られ、症状を助長してしまいます。

個人的な印象としては、前屈が苦手であったり、柔軟性の低い子に多く起こりやすい印象です。

予防は、成長期になる前からストレッチなどを積極的に行い柔軟性の獲得はしておきたいところです。

成長が止まると自然と症状が落ち着くことが多いですが、痛みがある間は運動ができなかったり制限がかかりますので症状が強くならないように対策しておくのが理想的です。

治療法

おそらく病院では大腿四頭筋のストレッチを勧められることが多いと思いますが、現実として痛くてストレッチするのもままならない場合が多い印象です。

当院では大腿四頭筋のストレッチはそれほど勧めていなく、治療院でのマッサージと柔軟性の低い子に対してはハムストリングのストレッチを推奨しています。

マッサージは最近ではセルフケアグッズがたくさん出てきていますので、それらを使ってマッサージをするのを勧めています。

 

↑マッサージガンやフォームローラーがオススメ

柔軟性の低い子に対するハムストリングのストレッチは、ハムストリングの柔軟性が股関節を使った体の使い方をするために大切であったり、ハムストリングが固くて骨盤が後傾してしまうと大腿四頭筋が伸長位になってしまう可能性があるからです。

患部のアイシングに関しては、腫れや痛みが強い場合には適宜行ってもらって、腫れはないけど動かした時だけ痛いような場合にはそれほど重要視していません。

おそらく通院先の先生によって対応が異なると思いますが、概ね当院での対応はこのようになります。

リハビリ・トレーニングは必要か?

柔軟性が低い場合には、一旦痛みが引いても運動を再開するとまた痛みが出ることが多いため、可動性トレーニングは必須になります。

筋力強化においては成長期の症状であるため、成長度合いを見て必要に応じて強化トレーニングを処方していきますが、オスグッドの患者さんの場合は、それほど必要とするケースが少ない印象です。

一方で筋力強化よりも、この時期に獲得しておきたい身体の使い方・動かし方のトレーニングを処方するなど、当院では動作改善を行うことの方が多いです。

とくにヒップヒンジなど股関節を使った身体の使い方はこの時期に覚えておくことで、高校生以降のスポーツでの競技力向上に直結するため患部の治療とともに習得しておきたい部分であります。

まとめ・その他

・ご自身のお子さんの身体が固いという場合には注意して、子供のころからストレッチをする習慣を付けましょう。

・腫れがひどいなど、症状が強い場合には運動を制限しなければならなくなるため、ひどくなる前の早めの処置をお勧めします。

・成長期が過ぎれば痛みは落ち着いてきますが、治療をしておけば改善していきますので放っておかずに対処していきましょう。

令和4年9月10月膝の痛みでお悩みの方限定

《初回割引ご利用の際の注意点》
・根本改善治療をご希望の場合、当院で処方しているリハビリ・トレーニングは根本改善を目指しており、1回のセッションで終了することが不可能なため複数回通院していただくことが前提となります。予めご了承ください。
・初回の検査、施術、トレーニング終了後2回目の来院予約をお取りいただきます。
・根本改善のためのリハビリ、トレーニング内容はご自宅でも実践いただけるよう、希望者の方には動画配信をおこなっておりますのでご安心ください。
・問診、検査の結果によっては、医学的観点から治療院でなく、まずは病院での治療が必要な場合がございます。その際にはしっかりアドバイスさせていただきますので、まずはご相談ください。
・お問い合わせは、お電話または当HP内のお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

しゃがんだり深く曲げると膝の裏が痛い

施術について , 膝痛
2022年09月2日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は『膝の裏の痛み』。

中年女性で『膝の裏が突っ張ってしゃがみにくい』とか、『深く曲げると膝の裏に何か挟まっている感じがする』という訴えがある場合にベーカー嚢腫を疑います。

中年女性に限らず、スポーツなどで負荷がかかり続けたときに同じ症状が出る場合がありますので、膝裏の違和感がある方の参考になれば幸いです。

膝の裏で何が起きている?

関節治療オンラインより引用

ベーカー嚢腫は画像の通り、膝裏が膨らんで違和感や痛みが出る症状です。

関節の周りには『滑液包』という関節の潤滑油を出してくれる袋があるのですが、そこの関節包内の水分量が増えすぎてしまうと膨らんで症状を発生させます。

膨らみが大きい場合、目視でも十分に確認できるほどになります。あまり大きくない場合でも触診により反対の足の膝裏のふくらみとの違いを感じることが多いです。

膨らみを感じることはないけれど、膝を曲げたときに違和感を感じる場合には他の原因が考えられることも少なくないので、判断が微妙な場合には、一旦病院で画像検査してもらうことをお勧めします。

滑液包内の水分量が増えてしまう原因としては、何らかの負荷により関節内で炎症が起きたときなどは増えがちです。

その他、変形性膝関節症や関節リウマチなどが原因となることもあるので、既往症の確認は必須です。

また、ランナーさんでベーカー嚢腫を患っている方を見てきているので、スポーツでの使い過ぎでなってしまうケースも考えられます。

治療法

当院ではベーカー嚢腫の大きさによって対応を変えています。

かなり大きい場合、例えば卵くらいの大きさになっているものや、膝のお皿側にも水が溜まっているような場合には、病院で注射で水を抜いてもらうような処置をお勧めしています(穿刺と言います)。

自然と吸収出来れば越したことはありませんが、あまりにも多すぎる場合には吸収されるまでの時間がかかりすぎてしまうため、一旦抜いてもらって、その後の治療やリハビリをしっかりやっておく方が現実的と考えています。

それほど多くない場合には、物理療法、マッサージ、必要に応じて鍼治療を行います。

鍼治療に関しては、ベーカー嚢腫の部分に直接鍼を刺すのは感染症対策の観点から推奨されていないため、その周辺にベーカー嚢腫を囲むように打つことが多いです。

基本的に、はり師免許を持った先生が関節内に深く鍼を打つことはないはずなので、もし通院している治療院で関節に深く鍼を刺された場合には注意が必要です。不安な方は先生にどれくらい深く刺すのかまで聞いてから鍼治療を受けることをお勧めします(関節部でも、関節内に届かない程度の深さ・筋肉層までは刺すことはあります)。

変形性膝関節症を患っている方にはそちらの対応もおこない、スポーツのやりすぎでベーカー嚢腫になっている方にはモモ裏のハムストリングとくに半腱様筋と、ふくらはぎの筋肉とくに腓腹筋へのアプローチも入念に行ったりもします。

リハビリ、トレーニングは必要か?

中年女性の場合、変形性膝関節症を患っているケースが少なくないため、ベーカー嚢腫のためのリハビリ・トレーニングというよりも、変形性膝関節症に対するトレーニングを行います。

結局は膝に負担がかかることでベーカー嚢腫に繋がるケースが多いため、膝にかかる負担を如何に軽減できるかがポイントになってきます。

スポーツのやりすぎでベーカー嚢腫を患っている場合、繰り返しの刺激が多すぎるために起こることが多く、使うべきところがしっかり使えているのか、しっかり使えているけれどベーカー嚢腫になってしまっているのか、で対応が異なります。

前者の場合には、例えばベーカー嚢腫を抱えるランナーさんの場合、殿筋を使って地面を蹴ることができずに、膝を曲げる力で推進力を得ているケースが少なくないので、股関節主導のランニングができるようにトレーニングしていく必要があります。

後者の場合には、単純に運動の負荷量が多すぎることが考えられるため、休養が必要です。ただし休養中でも他の部位のトレーニングをすることは可能なので、取り組んでいる競技自体を中止するのではなく、患部以外のできる部分の強化をして復帰後のパフォーマンスにつなげていくのが良いでしょう。

その他、まとめ

・膝が曲げにくい、しゃがみにくい場合には膝裏が膨らんでいないかチェックしましょう。

・膝裏の膨らみを放っておくと徐々に大きくなって病院で注射で抜いてもらわなければならなくなります。膝裏の膨らみを感じる場合には、お近くの信頼できる治療院の先生に相談しましょう。

・膝に負担をかけている原因があれば、そちらの対応もしておかないと繰り返し溜まってしまうことも考えられますので、患部の治療だけでなく再発予防にも目を向けましょう。

気になることがありましたら、当院にご相談ください。

令和4年9月10月膝の症状でお悩みの方限定

《初回割引ご利用の際の注意点》
・根本改善治療をご希望の場合、当院で処方しているリハビリ・トレーニングは根本改善を目指しており、1回のセッションで終了することが不可能なため複数回通院していただくことが前提となります。予めご了承ください。
・初回の検査、施術、トレーニング終了後2回目の来院予約をお取りいただきます。
・根本改善のためのリハビリ、トレーニング内容はご自宅でも実践いただけるよう、希望者の方には動画配信をおこなっておりますのでご安心ください。
・問診、検査の結果によっては、医学的観点から治療院でなく、まずは病院での治療が必要な場合がございます。その際にはしっかりアドバイスさせていただきますので、まずはご相談ください。
・お問い合わせは、お電話または当HP内のお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

次ページへ »« 前ページへ