サポーターを使うか使わないか

宇都宮市JR岡本駅近くで根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

患者様からの相談で多くいただく「サポーター問題」について、当院での圧迫・固定の考え方をご紹介します。

当院でサポーターについて相談される方の多くはバスケ、バレー、バドミントンをしている方が多いので(とくに足首の捻挫)、同じ競技をしている方の参考になればと思います。

まずは当院の圧迫固定の見解について

当院では単純に、腫れていれば圧迫をかけますし、痛みを伴う捻挫の場合には固定をします。

そして多くの場合、弾性包帯(伸び縮みする包帯)を使用します。

学生時代は急性外傷には綿包帯(伸び縮みしない包帯)での圧迫固定を教えられましたが、当院では弾性包帯を使用することがほとんどです(※骨折や靭帯の完全断裂がある場合には固定材料を使ってガッチリ固定して医療機関をご紹介します)。

弾性包帯を使用する理由として、多少の可動域は確保しておきたいと考えるからです。

人間の構造上、どこかを固定すると次の関節が余計に動きすぎる傾向が出てきます。

たとえば、足首の捻挫でガッチリ固定すると次の膝関節で動きを代償しようとします。

本来であれば足関節はモビリティ、膝関節はスタビリティの役割を担っていますので、極端に言えば足関節スタビリティ・膝関節モビリティとなってしまうイメージです。

そうなると通常とは違った動作をするようになってしまうため(動作不良のリスク)、なるべく避けたいと考えます。

そのようなことを踏まえて、当院では「固定」というより「圧迫」として包帯を利用しています。

サポーターでの圧迫固定

足首の捻挫を例にとると、当院では包帯での処置の時期を過ぎるとキネシオテープ(伸び縮みするテーピング)を使用して徐々に競技復帰してもらっています。

もしくは、簡易的なサポーターを着用して復帰してもらうこともあります。

そこで相談されるのが「どういうサポーターを用意すればいいのか?」ということ。

当院ではワイヤー入りのサポーターを勧めることはほとんどありません(後距腓靭帯、踵腓靭帯が断裂している場合は要検討)。

たとえば、スポーツに復帰するならフィギュアエイトのストラップがついていれば十分と考えています。

※まだ圧迫が必要な状況で復帰を余儀なくされている場合(学生が最後の大会だから…のような理由)は、ホワイトテープなどでしっかり可動域を制限する場合もありますが。

スポーツするわけではなく日常生活程度であれば、ソックスタイプのサポーターを勧めています(バンテリンとかで出しているようなやつ)。

これらに関しては、どのタイミングでどう移行していくか…の判断が難しいところではありますが、当院では「痛み」がどのレベルになっているかで判断する場合が多いです。

当院で包帯・テーピング・サポーターを外すタイミング

引き続き足首の捻挫を例にすると、当院では基本的に痛みなく歩行できるようになった時点で固定を外していきます。

もし、痛みがなくて包帯を使用するなら、まだ腫れているから「圧迫するため」に巻いている、という理由で使用します。

スポーツに復帰するなら、そこからキネシオテーピングに移行し徐々に復帰し、通常の強度で出来るようになればテーピングも外してしまいます。もしくは、サポーターに移行して徐々に復帰していただいています。

日常生活程度であればソックスタイプのサポーターにしていただいています。

ソックスタイプのサポーターであれば圧迫力はあっても固定力はさほどではないので、可動域がどうこうはそれほど考えなくても良いので、その方の不安感が消え次第、外すようにしていただいています。

当院では多少腫れていても痛みが引いた時点で復帰可能と考えていますが、焦る必要がない場合には腫れが引くまで待つ方がよりベターです。

当院ではどんどん固定を軽くしていきますが、経過をきちんと観察しその時期に必要な施術とエクササイズを処方できることが前提にあります。やみくもに固定だけ外していくわけではないことはご理解ください。

まとめ

・靭帯の断裂など大きな症状でない限り、必要以上の固定は要らない(近接部位での代償が厄介だから)

・痛みがあるなら可動域を阻害しない方法での固定を考えても良い(弾性包帯など)

・痛みがなくなったのに包帯を使うのは腫れているから(固定ではなく圧迫の役割)

・痛みがなくなったら、どんどん固定を外していく(ただし、きちんとした施術計画と経過観察が必要

・靭帯が断裂していたり骨折しているならガッチリ固定して医療機関へ