鍼灸接骨院トレスのブログ

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持久系競技にはHIITも良いけどFrenchContrastトレーニングもオススメ

サイクリング障害 , トレーニング , ランニング障害
2023年01月16日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は持久系競技に取り組む方へのご提案。

フルタイムワーカーなど、競技練習やトレーニングに多くの時間を割けない方に私が最近推しているトレーニング方法をご紹介します。

少し前に話題になったトレーニング方法でしたが、良さを再確認できたのでシェアしたいと思います。

※あくまでも「これだけやっておけば良い」というトレーニングはありません。複合的にトレーニング戦略を立てる必要がありますので、その一例としてとらえてください。また、2023年1月現在の推しなので、時間が経てば別な方法をお勧めしているかもしれませんがその点ご理解の上、参考になれば幸いです。

持久系競技に取り組む方の理想形

パワーウエイトレシオが重要視されるように、「体重は軽いけどパワーがある」これが持久系競技者の理想形でしょう。

また、サイクリングではパワーが重要視される昨今、パワーを上げたいサイクリストは多いと思います。

サイクリングやランニングなど持久系競技では、体重が軽ければ軽い方が有利になることが多い(ここではド平坦系サイクリストは考慮していません)ですが、一般的に筋力は筋肉の太さ(横断面積)に左右されます。

筋肥大させることが筋力向上のために大切な要素になりますが、筋肥大するということは体重増加も比例して起こるため、これが持久系競技者がウエイトトレーニングを敬遠している理由の一つと思われます。

パワーがついても重くなってはパワーウエイトレシオ的には変化が少なくなってしまいますからね。

が、理論上、「筋肥大は最小にしつつ筋力向上を狙う」という負荷設定は存在しています。これが可能なら持久系競技者の理想に近づくかと思います。

ポイントは1RM(1回挙げることができるギリギリの重量の目安)の90%以上の負荷。

筋肥大させるのには1RMの80%の負荷が良いとされていますが、90%以上の負荷となると筋疲労が起こる前に神経系の疲労が起こり、筋肥大が起こるフェーズに入る前に挙上できなくなるため、筋肥大よりも筋力向上のトレーニングに向くと言われています。

これなら「筋肥大は最小にしつつ筋力向上が狙える」かもしれません。

当院では1RMを測定したうえで、補助があれば3回ギリギリ繰り返せる重量に設定しています。

また、最近のトレーニング界隈ではVBTと呼ばれる考え方が流行っており、速度・動作スピードを重視する傾向もみられてきました。

そういったことを考慮する場合、90%以上の負荷でトレーニングすれば、挙上スピードはおのずと遅くなってしまうため、高重量のウエイトトレーニングだけやれば良いということにもなりません。

そんな時にお勧めなのがフレンチコントラストトレーニング。

フレンチコントラストトレーニングのやり方の一例

HIITやタバタトレーニングは既に取り入れている方も少なくないと思いますので、今回は割愛します。

HIITとは違った意味でフレンチコントラストトレーニングも良いトレーニングです。

当院では持久系競技の方にトレーニングを処方することが多いので、下半身メニューの一例をご紹介します。

①1RM90%以上の重量でのスクワット3回

②1RM30~40%程度での重量を持ってのスクワットジャンプ4~5回

③自重でのスクワットジャンプ4~5回

④チューブなど補助道具を使ってのスクワットジャンプ4~5回

⑤休息4~5分

以上のメニューを4~5セット行います。

90%以上の高負荷を高い速度で動かすことは不可能なので、①で足りなかった速度の部分を②③④で補える可能性があります。

パワーは力×速度で求めることができます。

とにかく重い物を持ち上げるだけでなく、スピードにも着目する必要があります。

雑に説明するなら、100キロの物を時速1キロのスピードで挙げるのと、50キロの物を時速2キロのスピードで挙げるのは同じパワーを発揮していることになります。

自己流でウエイトトレーニングをやってきて「動きが遅くなった」「体が重くなった」気がしている方は、速度に対して考慮したトレーニングを行っていなかったことも考えられます。

そのような方は一度トレーニング指導者の下、トレーニングを行ってみてください。

トレーニングは指導者の下で行いましょう

1RMの測定に関しても、自分の感覚で行うよりも、指導者がいる環境の方がより正確に導き出せます。

「潰れた時のために補助してくれる人がいればもう少し重いのを上げられそうなんだけどな…」と思ったことのある方も少なくないかと思います。その点で考えてもトレーニング指導者の下、測定し、トレーニング指導を受けた方が良いトレーニングができます。

また、1RM90%以上という高重量を扱うことになるので、補助してくれる人がいた方が安全ですし、しっかり追い込みやすい環境も作れます。

また、フォームの乱れなどの確認や、回数・セット間休息の設定も自分の感覚だけでなく他者に評価してもらいながら行った方が良いトレーニングが行えるはずです。

時間のないフルタイムワーカーの方などは、トレーニング指導者を付けてトレーニングを行った方が効率的に競技力向上が見込めるでしょう。

ウエイトトレーニングに良い印象を持っていない持久系競技者の方の多くは、自己流でやっていた人が多いはずです。一度CSCSやJATI-ATI等といった資格を持ったトレーニング指導者を付けてトレーニングしてみてください。

きっとウエイトトレーニングに対する印象が変わるはずです。

最後に

今回紹介したフレンチコントラストトレーニングはフルタイムワーカーや時間のない方へ向けて提案させていただきました。

プロ選手や、トレーニングにたっぷり時間を割ける方であれば、この他にもいろいろなトレーニングを複合的に戦略的に行うべきでしょう。

私自身もそうですが、仕事をしているなら、限られた時間の中でトレーニングする際には「効率化」が大変重要になってきます。

ましてや、自転車競技やマラソンなどは、どうしても競技練習の時間が長くなってしまい、他のトレーニングに時間を割くことが難しくなりがちです。

そんな中、今回紹介したフレンチコントラストトレーニングを取り入れていたフルタイムワーカーの方が、先日行われた全日本シクロクロス(マスターズの部)で日本一という結果を出してくれました。いつの間にかスクワットの挙上重量もかなり向上していたり、本人の頑張りが実を結んだ嬉しい出来事でした。

これを読んだフルタイムワーカーの皆さんも効率よくケガの予防や競技力に繋がるトレーニングができることを願っています。

今回の内容がスポーツに打ち込むフルタイムワーカーの皆さんにとって少しでも参考になったなら幸いです。

膝の靱帯損傷~前十字靭帯~

施術について , 膝痛
2022年09月15日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は前十字靭帯損傷。

スポーツの現場で起こることが多いけがですが、当院では必要な処置をした後は病院の受診を勧めています。

多くの場合、手術の適応になるかと思いますが、その辺の理由なども含めて書いていきたいと思います。

膝前十字靭帯損傷はどんな症状?

ラグビーやアメフトなどでタックルを受けた場合に起こったり(接触型)、サッカーやバスケのような急な切り替えし動作、スキーなどで軸足側が強くねじられて転倒したりすことが多いスポーツ(非接触型)で起こりやすいと言われています。

前十字靭帯が切れた場合、切れた瞬間にブチっとなる感覚があるようで、その後、膝全体がかなり腫れ、グラグラした不安定な感覚が出ると言われています。

また、内側側副靭帯、内側半月板の損傷も合併することが度々あり、ケガの中でも厄介なものです。

私自身、部分断裂の方を何度か見させていただく経験がありましたが、部分断裂であっても、ゆっくりとしか歩けないような状況で来院されていました。おそらく完全断裂のレベルであればもっと不自由であることが予想されます。

来院された場合、まず徒手的に検査を行います。

経験上、損傷が疑われる場合、ケガしていない方の膝の動きとは明らかに違いを感じることができました。

その状態だと、必要な固定を施し整形外科の受診を勧めることになります。

保存療法でやりたい方もいらっしゃいますが、私自身の考えとしては手術の適応になるケガだと考えています。

保存療法か?手術か?

前十字靭帯損傷した方の中には保存療法で不自由なく日常生活が遅れる方がいますが、割合としては前十字靭帯損傷した全患者のうちの10%程度と言われています。保存療法では9割の方が良くならないということです。

また、この10%の人たちも可能になったのは日常生活であって、スポーツをするかどうかは考慮されていません。

スポーツに復帰するのが希望であれば、ほぼ全例で手術を勧められると思います。

また、オランダの研究によると保存療法で進めても結局手術をした割合が半数近くあったり、将来的な半月板損傷や関節軟骨への負荷による変形性膝関節症を患うこともリスクとして考えられるため、スポーツをするしないに関わらず、前十字靭帯損傷の場合は手術を念頭に置くことは避けられません。

術後から復帰まで

スポーツに復帰する場合、リハビリの目安は6か月とも8か月とも1年とも言われています。

また、他の靱帯損傷に比べ再発率が高かったり、復帰後に手術した膝とは反対の膝の靱帯を損傷することもあると言われています。

そのため、リハビリやトレーニングは慎重にかつ強力に行っていく必要があります。

ただ、多くの病院の術後リハビリの場合、日常生活ができるようになったか否かが基準になると思いますので、スポーツに復帰するレベルまで戻すのは所属しているチームに委ねられることが多いです。

プロチームや企業チームに所属していれば専属のトレーナーがその役割を担ってくれると思いますが、一般の方や、所属先でトレーナーを配置していない場合には個人でどうにかしなければなりません。が、十分な負荷に耐えられる状況まで体の状態を戻していかないと、再発のリスクがグッと上がってしまいます。

はっきり言って、前十字靭帯損傷のリハビリ、競技復帰までのトレーニングはとても難易度が高いです。我々専門家であってもかなり慎重に計画を立ててやらなければならず、専門的知識を有していない方にとってはほぼ不可能と考えてよいでしょう。

ケガしないに越したことはありませんが、ケガしてしまった現実はどうすることもできません。その後どうすべきかは予め知っておきましょう。

前十字靭帯損傷の場合は手術が念頭になり、リハビリは大変です。

予防策として『これだけやっておけば前十字靭帯を切らない』というトレーニングはありませんが、良く言われるのが『しっかり止まれる能力』とも言われています。

普段のトレーニングの中に、そういった情報を知ったうえで計画を立てて止まる能力を向上させるためのメニューを入れる必要もあるでしょう。そのあたりは経験のあるトレーニング指導者に相談することをお勧めします。

まとめ

・前十字靭帯損傷は手術も考慮し、リハビリが大変なのも覚悟しましょう。

・スポーツに復帰するなら日常生活レベルのリハビリ以上のトレーニングが必要

・完璧な予防法はないが、『止まる能力』は最低限必要。

・術後、十分なリハビリやトレーニングがこなせていない場合には、当院にご相談ください(治療、トレーニング指導者資格あり)。

令和4年9月10月、膝の症状でお困りの方限定

《初回割引ご利用の際の注意点》
・根本改善治療をご希望の場合、当院で処方しているリハビリ・トレーニングは根本改善を目指しており、1回のセッションで終了することが不可能なため複数回通院していただくことが前提となります。予めご了承ください。
・初回の検査、施術、トレーニング終了後2回目の来院予約をお取りいただきます。
・根本改善のためのリハビリ、トレーニング内容はご自宅でも実践いただけるよう、希望者の方には動画配信をおこなっておりますのでご安心ください。
・問診、検査の結果によっては、医学的観点から治療院でなく、まずは病院での治療が必要な場合がございます。その際にはしっかりアドバイスさせていただきますので、まずはご相談ください。
・お問い合わせは、お電話または当HP内のお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

成長期の膝の痛み~お皿の下が痛い~

施術について , 膝痛
2022年09月8日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は成長期の膝の痛み『オスグッドシュラッター病』について。

成長期のお子さんをお持ちの一般の方であれば『オスグッド』『成長痛』といった名称で耳にすることが多いと思います。

当院での対応や対策などがお子さんが悩んでいるご家庭の方の参考になれば幸いです。

何が起きている?

日本整形外科学会HPより引用

骨の成長が著しい成長期の子供に多く発生する症状です。

骨の成長に対して筋肉の伸長が追い付かずに付着部である脛骨粗面という場所が引っ張られることによって炎症が起きたり、ひどい場合には成長軟骨部が剥離することもあると言われています。

症状が強い場合には、脛骨粗面部がかなり腫れていたり、強い圧痛が見られたり、しゃがめなくなる子もいます。

また、成長に関することの他に、ジャンプや走ること、サッカーなどでボールをけることが多い場合など、大腿四頭筋の過度な緊張によっても画像にある膝蓋腱が引っ張られ、症状を助長してしまいます。

個人的な印象としては、前屈が苦手であったり、柔軟性の低い子に多く起こりやすい印象です。

予防は、成長期になる前からストレッチなどを積極的に行い柔軟性の獲得はしておきたいところです。

成長が止まると自然と症状が落ち着くことが多いですが、痛みがある間は運動ができなかったり制限がかかりますので症状が強くならないように対策しておくのが理想的です。

治療法

おそらく病院では大腿四頭筋のストレッチを勧められることが多いと思いますが、現実として痛くてストレッチするのもままならない場合が多い印象です。

当院では大腿四頭筋のストレッチはそれほど勧めていなく、治療院でのマッサージと柔軟性の低い子に対してはハムストリングのストレッチを推奨しています。

マッサージは最近ではセルフケアグッズがたくさん出てきていますので、それらを使ってマッサージをするのを勧めています。

 

↑マッサージガンやフォームローラーがオススメ

柔軟性の低い子に対するハムストリングのストレッチは、ハムストリングの柔軟性が股関節を使った体の使い方をするために大切であったり、ハムストリングが固くて骨盤が後傾してしまうと大腿四頭筋が伸長位になってしまう可能性があるからです。

患部のアイシングに関しては、腫れや痛みが強い場合には適宜行ってもらって、腫れはないけど動かした時だけ痛いような場合にはそれほど重要視していません。

おそらく通院先の先生によって対応が異なると思いますが、概ね当院での対応はこのようになります。

リハビリ・トレーニングは必要か?

柔軟性が低い場合には、一旦痛みが引いても運動を再開するとまた痛みが出ることが多いため、可動性トレーニングは必須になります。

筋力強化においては成長期の症状であるため、成長度合いを見て必要に応じて強化トレーニングを処方していきますが、オスグッドの患者さんの場合は、それほど必要とするケースが少ない印象です。

一方で筋力強化よりも、この時期に獲得しておきたい身体の使い方・動かし方のトレーニングを処方するなど、当院では動作改善を行うことの方が多いです。

とくにヒップヒンジなど股関節を使った身体の使い方はこの時期に覚えておくことで、高校生以降のスポーツでの競技力向上に直結するため患部の治療とともに習得しておきたい部分であります。

まとめ・その他

・ご自身のお子さんの身体が固いという場合には注意して、子供のころからストレッチをする習慣を付けましょう。

・腫れがひどいなど、症状が強い場合には運動を制限しなければならなくなるため、ひどくなる前の早めの処置をお勧めします。

・成長期が過ぎれば痛みは落ち着いてきますが、治療をしておけば改善していきますので放っておかずに対処していきましょう。

令和4年9月10月膝の痛みでお悩みの方限定

《初回割引ご利用の際の注意点》
・根本改善治療をご希望の場合、当院で処方しているリハビリ・トレーニングは根本改善を目指しており、1回のセッションで終了することが不可能なため複数回通院していただくことが前提となります。予めご了承ください。
・初回の検査、施術、トレーニング終了後2回目の来院予約をお取りいただきます。
・根本改善のためのリハビリ、トレーニング内容はご自宅でも実践いただけるよう、希望者の方には動画配信をおこなっておりますのでご安心ください。
・問診、検査の結果によっては、医学的観点から治療院でなく、まずは病院での治療が必要な場合がございます。その際にはしっかりアドバイスさせていただきますので、まずはご相談ください。
・お問い合わせは、お電話または当HP内のお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

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