宇都宮市JR岡本駅徒歩5分のところで可動域向上・動作改善・強化による根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
今回は当院でよくみる機会のあるオスグッドやランニングでの膝の痛み、とくにお皿の下の痛みについての症例をご紹介します。
膝の痛みに悩む成長期のお子さんをお持ちの父兄の皆さんや、ランニングで膝が痛くなる方の参考になればと思います。
当院が考えるオスグッドやランニングでの膝の痛みのリスク
病院でオスグッドの診断を受けた方で、以下の状態が見られる場合には悪化のリスクになっているかもしれません。
・猫背
・脚の裏側が硬い(前屈が硬い)
・足首が硬い(かかとを地面に付けたまましゃがめない)
他にもありますが、専門家でなくても簡単に判別できそうな内容として上記の3つがあります。
膝の悩みでトレスに来院される方は、どれかひとつ、ということはなく3つセットになっていることが多いです。
足首の硬さに関しては、動作に問題が出やすいために結果として膝に負担がかかることが多いですが、猫背や脚の裏側が硬い場合にはオスグッドで痛みが出る部分にメカニカルストレスがかかりやすい状況になります。
骨盤が後傾していると膝が痛くなる?
すべてに該当するわけではありませんが、トレスに来院される膝痛の方に比較的多くみられるので骨盤後傾との関係についてご紹介したいと思います。
実際に猫背の姿勢を取ってみてもらうと、骨盤が後傾するのを感じると思います。
また、脚の裏側(とくにハムストリング)が硬く緊張している場合には、付着部である骨盤(坐骨結節)を下方に引き下げる力が発生します。その結果として骨盤が後傾することもあります。
お皿の下に痛みが出た場合に病院などに行った方なら「前モモの筋肉が硬いから膝が痛くなる」と言われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここで問題とされる「前モモの筋肉」は骨盤(下前腸骨棘や寛骨臼上縁)と脛の骨(脛骨粗面)に付着しています。
ということは、骨盤が後傾することで前モモの筋肉は常に伸ばされるストレスを受けていることになります。
そうすると遠位の付着部である脛の骨(脛骨粗面)付近にメカニカルストレスがかかることは想像できるのではないでしょうか?
オスグッドやランニングでの膝の痛みは、そういったメカニズムによってもリスクが高まってしまうこともあるのです。
例外として骨盤が後傾していても大丈夫な場合もある
それは、「自由に骨盤を前傾できる能力を備えている」ことです。
要は骨盤後傾のパターンに嵌ってしまっているわけではなく、機能的に前傾もできますよ、という状態。
「なんだ、それなら自分は大丈夫だ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、注意したいのは「機能的に前傾できるか?」ということ。
後傾のパターンに嵌ってしまっている状態で無理に骨盤を前傾させれば、腰椎や下部腰部の筋肉群に代償が起こり腰を痛めるリスクもあります。
あくまで骨盤が後傾していても大丈夫な場合は「自由に、そして機能的に前傾もできる場合」のみです。
ハムストリングの伸長性がない場合はそもそも機能的に前傾できないわけですが笑。
そう考えると、オスグッドや膝のお皿周辺に痛みを抱えている場合に、病院などで言われた通り「前モモの筋肉」を緩めることばかり考えていても症状が良くならないことがお分かりいただけたのではないでしょうか?
今回のまとめ
・猫背や脚の後側の柔軟性が低いと骨盤が後傾して、前モモの筋肉が引っ張られて膝に負担がかかることもある。
・「前モモが硬い」と言われたからといって、前モモばかり注目していても根本的には変化なし。