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可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
1月に試験を控えトレーニング量が確保できずにいましたが、2月に入ってからは6月に150キロで5100mUPするサイクリングイベントに参加するべく、トレーニングを再開しました。
ディトレーニングからの復帰です。
まずやること「代謝機能の改善」
1か月もトレーニング量が落ちてしまうと、体が鈍った状態いわゆるディトレーニングに陥ります。
大まかに言えば筋力や筋持久力、パワーの低下などが起こってしまっていますが、持久系スポーツをメインにやっている者からすると重要な代謝機能の低下がとてもネックになってきます。
専門的に言うとミトコンドリア活性の低下、グルコース取り込み速度の低下、最大酸素摂取量の低下など。
とくにミトコンドリアとグルコースの件に関して言えば、1週間さぼっただけで低下するといわれています(最大酸素摂取量は数週間)。
持久系スポーツにおいてミトコンドリアとグルコースの代謝がうまくいかないのは死活問題なため、早急な改善が必要になります。
再開直後はLSDがおすすめ
LSD(※1)に耐えられるのが前提となりますが、1か月程度のディトレーニングであれば1時間程度のLSDであれば個人的な経験上、耐えられるような印象です。
まったく運動歴がない場合には徐々に時間を伸ばしていってもらうのが賢明。
ミトコンドリアが関係するのは、やはり有酸素性の代謝(※2)。
乳酸が発生する解糖系代謝(※3)ではターゲットが違ってしまいます。
要は「強度が高すぎるとダメ」ということ。
持久系スポーツでも、いろいろな場面を想定すると(ペースの上げ下げや上り坂など)解糖系の代謝能力も必要になってきますが、ディトレーニングということを考慮するならまずは有酸素性代謝能力を上げておきたいところ。
運動歴が長い人ほど低強度での運動はコントロールが難しくなる傾向が見られます。「強度が弱くてやった気にならない」「ペースが遅すぎて逆に疲れる」などといった精神的な部分も関与しているのではないかと思いますが、ここはグッと堪えて「物足りない強度」で頑張るしかありません。
※1、ロングスローディスタンス。乳酸が発生しない程度の低強度での長時間の運動
※2、主にミトコンドリアでの代謝。糖質と脂質を分解してエネルギーを作り水と二酸化炭素にして排出する代謝様式。ランニングで言うと長距離向き。
※3、糖質を分解してエネルギーを作り乳酸を発生させる代謝様式。ランニングで言うと中距離向き。
実際にディトレーニング後のLSDをやってみて
実験的に2週間ほど自転車トレーニング(室内ローラー)でLSD強度の日とテンポ走強度(L3強度)での1時間トレーニングをやってみました。
ディトレーニング後ということでテンポ走程度の強度でも心拍は高めで155~160bpm程度。
LSD強度の時は心拍を140bpm程度に狙いを定めて行いました(私の安静時心拍は43~47bpm)。
トレーニング直後の体組成の変化に大差はありませんでしたが、次の日の朝に測定したところLSDをした次の日の朝の方が体重体脂肪ともに変化が見られました(下がり幅が大きめ)。
LSDをやるメリットとして①心血管機能向上②脂肪利用能力向上③体脂肪減少がよく知られていることで、それらの影響が見られたのかもしれません。
まずは安静時心拍を把握しましょう
今回の実験的なトレーニングではLSDの他にそれほど高強度ではないテンポ走を選んだものの体組成に変化が見られなかったのは、ディトレーニング後の私にとってテンポ走強度でも低強度トレーニングではなかった、ということなのかもしれません。
その証拠に心拍数も高めになってしまい、狙いたかった強度よりも辛いトレーニングになってしまったのでしょう。
経験上の予測としては、今後トレーニングを継続していくとテンポ走程度の強度でも心拍数は今回ほど上がらなくなってくると思うので、そうなったときにはテンポ走が今回のLSDと同じ有酸素性代謝メインの強度になるのかもしれません。
というわけで、いろいろ実験的にトレーニングしてみましたが、パワートレーニング全盛の昨今、トレーニング強度の指標としてやはり心拍数の管理も大切だというのが再確認できました。
これから6月の大会に向けていろいろな強度でトレーニングしながら実験してエビデンスベースの内容を検証していきたいと思います(ブログに書くかはわかりません笑)。
最近では手首で心拍数を図れるスマートウォッチもたくさん出てきていますので、まずはご自身の安静時心拍を把握してみるところからスタートしてみてはいかがでしょうか?