宇都宮市JR岡本駅より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
今回は『膝の痛み』。
変形性の症状だけでなく、術後のリハビリとして『前モモの筋肉を鍛えましょう』と指導された方も少なくないはず。
その指導内容として膝を伸ばす運動(レッグエクステンション)を指導された方もいると思います。
不自由なく歩ける・しゃがめることを考えて膝を強化する上で、当院で大切にしていることをご紹介します。
膝を安定させる意味での前モモ
前モモの筋肉、膝を支える筋肉として代表的な大腿四頭筋ですが、膝に問題がある場合や安定性が欲しい場合にまず強化対象になる筋肉です。
大腿四頭筋図
大腿四頭筋の働きとしてまず言われるのがコンセントリック収縮である『膝の伸展(膝を伸ばすこと)』。
※コンセントリックは縮みながら収縮する様式
そしてエキセントリック収縮である『膝を安定させる』役割。
※エキセントリックは伸ばされながら収縮する様式
ちなみに、この大腿四頭筋のトレーニングとして『レッグエクステンション』が代表的ですね。
このレッグエクステンションでのトレーニングは、やり方にもよりますが基本的にはコンセントリックの方が強いと思います。
ただ、歩くことで大腿四頭筋を使いたいと考えた場合、コンセントリックよりもエキセントリックの収縮様式の方が必要だったりします。
歩行時の大腿四頭筋
歩くに大腿四頭筋が強く作用するのは、heel strike から mid stance のタイミング。(ざっくり言うとかかとで着地したところから着地した方の足で立っているタイミングのところ)
このタイミングは膝を伸ばすというよりも、膝を安定させているタイミングでもあり、Heel strike からmid stance のタイミングで大腿四頭筋が働かないと膝カックンのようになってしまいます。
『歩っていて膝が抜けるような感じがする、ガクッとする』というのは膝折れ現象といって大腿四頭筋が機能していないことも考えられます。
歩行時の大腿四頭筋の役割としてはエキセントリック収縮様式、とも言えます。
そういったことから、『歩く時に(特に着地した時)に膝が痛い、力が抜ける』という場合には通常のレッグエクステンションのやり方でコンセントリック収縮させても直接的には作用しないわけです。
※もちろんレッグエクステンションも必要ですが、『歩くこと』まで落とし込んで行くことを考えるとレッグエクステンションだけでは足りない、ということ。=レッグエクステンションしてるから歩けるようになる、というわけではない。
歩くためのトレーニング
当院では歩行制限がある症状に対して処方するトレーニングはレッグエクステンションだけではありません。
もちろん、症状の程度によってはレッグエクステンションからスタートすることもあります。
レッグエクステンションを取り入れるのは、まだ加重できる状態にない(加重すると関節に負担が大きい)場合くらいです。
もちろん、加重していない状態(寝た状態など)でエキセントリック収縮を伴うトレーニングを行いますが、治療の経過で加重しても大丈夫と判断してからは立位でのエキセントリック収縮を伴うトレーニングを開始します。
膝の安定性が獲得できて終わりではありません。ちゃんと歩けなければ機能が回復したとは言い切れません。
加重しても膝の安定性が獲得できた後、実際の歩行周期・運動連鎖を考慮したトレーニングを処方していき、最終的に機能的な歩行ができることを目指します。
当院にはランニングをはじめとするスポーツでの膝の障害、変形性の膝関節症の方や、膝の靭帯・半月板の術後のケアに多くの方がいらっしゃいます。
何ヶ月も何年も膝の症状でお悩みの方、他で治療していてもイマイチな方、今の治療に疑問を感じている方、一度、鍼灸接骨院トレスにご相談下さい。