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可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
肩を痛めて病院などを受診して「肩甲骨の動きが悪いから肩を壊す」といったことを言われた方もいらっしゃると思います。
「しっかり肩甲骨を動かしているつもり」「そんなに肩甲骨硬くないと思うんだけどな…」と思いつつも言われた通り肩甲骨のストレッチをしたけど一向に改善しない、という方が立て続けにいらっしゃったので、今回はその話について。
肩甲骨が動くようになっても肩の痛みが取れない、といった方はもう一歩先のアプローチが必要になってきます。
その一歩先のアプローチとは「肩甲骨の安定性を獲得する」ということですが、そのエクササイズ動画の一つをブログの最後に添付していますので、ぜひご覧ください。
オーバーハンド動作で好発する肩の障害
野球肩や水泳肩に代表される肩を大きく回す動作での肩の痛み。バレーボールやテニス、バドミントンのサーブやスマッシュなどでも同様のことが起こります。
解剖学的に腕を上方に挙げる際には、どうしても肩に負担がかかります。
肩甲骨と上腕骨が動くことによって上方に挙げられるのですが、肩甲骨の動きが悪い場合にはより負担がかかります。
肩の障害の場合、とくにオーバーハンドの競技をしている場合には、どのタイミングで肩に痛みが出るか?がポイントになります。
上げる時に痛みが出るのか?腕が後ろに回っている時?前に持って行ったとき?など、それぞれのタイミングで何が悪いのかが変わってきます。
まずは肩甲骨の動きを良くすること
「モビリティーファースト」と言われる通り、動作を起こす際に可動性は第一に考えるべきです。
どんなに強い筋力があったとしても、少ない可動域のなかでの筋肉の収縮は故障リスクが上がりますし、パフォーマンス効率も悪くなります。
とくに腕を上げる際の肩甲骨の可動性は肩関節への負担を軽減させるうえで必須になります。
そういった意味で肩甲骨は柔軟に動く状況は作っておきたいものです。
肩甲骨は安定性の役割もある
「肩甲骨はがし」や「肩甲骨ストレッチ」といったものが流行っているので、肩甲骨は動けばよいと思われる方が多いかもしれません。
が、実際には投げるときのあるタイミングであったり、押したりする動作の際に肩甲骨は安定しなければならないタイミングが出てきます。
このように肩甲骨は「可動性」と「安定性」という相反する作用を求められる場所でもあります。
今回みさせていただいた野球肩やバレーボール、バドミントンでの肩の障害を抱えていらっしゃった方々の場合、数か月他の医療機関に通院していたこともあり、肩甲骨の可動性自体は比較的良好な印象。
にも関わらず痛みが出る場合には別な側面を考える必要が出てきていました。
可動性から安定性に移行するタイミングが重要
「肩甲骨が動けば治る」という考えが染み付いてしまっている方に安定性を求めるのは、なかなか難しい指導になってきます。
ただ、オーバーハンド動作時の肩甲骨は、動くべきタイミングが過ぎたら動かない方が良いタイミングがやってきます。
そういった意味でも肩を壊して治療中の方は「肩甲骨はただ動けばいいわけではない」という情報は持っておく必要があります。
また、安定性に移行するタイミングがずれてしまうと意味を成さないため、そこに落とし込む時に最も苦労する方が多いことも知っておいた方がよいでしょう。
どう安定させるかは個々で違うためここでは割愛しますが、最後に肩甲骨の安定性を獲得するエクササイズの一例を動画にしました。
※動画中、説明しながらデモをおこなっていますが、当院にお越しになる患者さんに提供しているものですので説明音声は消してあります。その辺は貴重な時間とお金を頂いている方との区別をさせていただきますのでご了承ください。