ランナーを悩ませるオーバープロネーションの対処法

宇都宮市JR岡本駅近くで根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。症状の緩和はもちろん、可動域向上・強化・動作改善により「症状が出る前より強い身体」を作ることを目指します。

 

ランニングをされている方なんかではご存知の方も多くいらっしゃると思います。

「オーバープロネーション」。(下図左)

いろいろ問題視される足部の状態であります。

いろいろ厄介なオーバープロネーション

特に着地の際に足首がグニャッと内側に入ってしまうわけですが、これがあるとさまざまなランニング障害を発生させるリスクが上がってしまいます。

先生によってどんな問題があるかは言うことが違う部分もありますが、この仕事をして15年経って個人的には「オーバープロネーション+シンスプリント」の組み合わせが厄介だと感じています。

シンスプリントとは脛骨の過労性骨膜炎のことで、病院なんかで「疲労骨折」と診断される場合もあるようです。(下の赤い部分の痛み)

教科書通りに言えば下3分の1が痛みの好発部位とのことですが臨床的に言えばそんなこともなく、上の方が痛い場合もあれば、真ん中あたりが痛い場合もあります。

まだ初期段階で痛みがある程度で済んでいればよいのですが、特に学生なんかで「痛いけど我慢して走っていた」ために患部にシコリ状の隆起ができてしまっている場合には「あー、やっちまいましたか(鈴木の心の声)」といった感じで長期加療が必要になるケースも多くあります。

オーバープロネーションとシンスプリントの関係

そんなシンスプリントですが、オーバープロネーションの状態があると着地時に後脛骨筋や脛骨内側に伸長ストレスがかかりますので、罹患するリスクが上がります。(多くの場合、セットになっています)

ですので、シンスプリントの予防の意味でもオーバープロネーションは改善しておくリスクファクターでもあります。

では、「どうしてオーバープロネーションになってしまうのか?」ですが、よくあるパターンをふたつほど挙げてみたいと思います。

オーバープロネーションの原因

①股関節の外旋筋群の機能低下

着地時に膝が内側に入ってしまう場合です。その場合、股関節を外旋させるお尻の筋肉の機能が弱いことも考えられます。

その場合には個別に股関節外旋筋をトレーニングする必要があるでしょう。

②足部内在筋の機能低下

足首から先の骨は26個(種子骨除く)あり、それらを安定させるための筋肉が足部内在筋です。

その筋肉の機能が低下していることで足部の骨が不安定となり、着地時に足部がグニャッとしてしまいます。

その場合には個別に足部内在筋をトレーニングする必要があるでしょう。

プロネーションのアナタにお勧めしたいコレクティブエクササイズ

股関節外旋筋群をトレーニングする場合にはチューブを使ったアブダクションなどが直接的になります。

足部内在筋のトレーニングをする場合には「タオルギャザー」というリハビリが一般的ではありますが、実際のところタオルギャザーで内在筋を動かすのは難しいと言われており別なやり方が必要です。(←やり方の説明が難しいのでトレスに来てください)

別の機会にブログを書きますが足首の捻挫の既往がある場合、足部内在筋の機能が低下しているケースが多くあります。そのような方に足部内在筋のトレーニングを処方したところ、足部の安定性が向上していますのでタオルギャザーよりも確実に効果があります。

最後に

そんな厄介なプロネーションですが、ランニングをされている方でその疑いがある場合にはオーバープロネーション対策のランニングシューズが各メーカーでありますのでそれをお買い求めいただき、且つ、足部内在筋または股関節外旋筋群を活性化させるようにしましょう。

シンスプリントだからと言って痛みばかりに注目しても本当には治りません。

痛みは「結果」。

必ず「原因」がどこかに隠れています。

人の身体もグローバルにみていく必要があります。