宇都宮市JR岡本駅近くで可動域向上・動作改善・強化による根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
今回もハムストリングの肉離れについて。
前回の内容⇒
以前にハムストリングの肉離れを経験したことのある方が知っておきたいことや当院でのアプローチ方法をご紹介します。
ハムストリングの受傷歴があって他の場所にストレスをかけているケース
前回はハムストリングが他から影響を受けている場合の話でしたが、今回は逆のハムストリングが他へ与える影響について。
当院でとにかく多いのがハムストリングを肉離れしてから腰痛で悩んでいるケースで、これはスポーツ習慣がある無いに関わらずよく遭遇します。
患者さん自身はハムストリングの肉離れが腰に影響しているとは思ってもみなかった場合が多いようですが、既往歴としてのハムストリング損傷は要注意です。
ハムストリングはいわゆる筋膜の連結で考えていくと腰の筋肉とも連結しているので、おおいに影響を与えるところでもあります。
しかも解剖学的にハムストリングの一部は骨盤(坐骨結節)に付着しているため、左右差も強調されてしまいます(両方同時に受傷するケースは少ない)ので、腰に負担がかかるのもご理解いただけると思います。
また、損傷後にハムストリングが元のように伸びなくなっている場合、その伸びないことが邪魔をして拮抗筋が頑張らなくてはならない環境になってしまいます(たとえばモモ上げのような動作)。
そういった影響もありますので、しっかりなおさないといけない症状でもあります。
ハムストリング損傷から復帰まで
一説によると、ハムストリングの肉離れは復帰後の早い時期に3割の確率で再負傷するとも言われています。
そうならないためには、リハビリの段階でしっかり負荷をかけておくことが必要になります。
再負傷する多くの原因は、リハビリでかけた負荷より練習で高い負荷をかけてしまった場合に起こります。
段階的に、①痛みのコントロール→②柔軟性の左右差をなくす→③ハムストリングへの負荷をかける→④競技復帰、という流れで復帰するのが良いでしょう(競技復帰しても当分は柔軟性とハムストリングへの負荷トレーニングは継続する必要があります)。
また、負傷中にかばった動作をすることによって動作不良を起こしているのなら、そこもしっかりクリアにしておきたいところです。
ちなみに、当院では多くの場合、鍼治療を併用しながら痛みをコントロールしつつ②と③の間に動作改善のコレクティブエクササイズを処方しています。
個人的には他の部位での肉離れよりも考慮することが多く、いろいろと厄介だなと感じています。
もし、ハムストリングを肉離れしてしまったのであれば、しっかり治すことをおススメします。
まとめ
・既往歴としてのハムストリング損傷は要注意(他の場所への影響力大)
・ハムストリングの肉離れは再発のリスクが高いので、しっかり治してから復帰する
・練習で負荷をかける前に、リハビリ中にしっかり負荷をかけられる状態になっていないと復帰するのは危険
・競技復帰後も一定期間、ハムストリングとそれに関連した場所のトレーニングは継続する
・もちろん、受傷期間中に代償動作が現れたら、その改善もする