鍼灸接骨院トレスのブログ
トレーニング , 施術について
2022年05月12日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
今回は当院で行っているパーソナルトレーニングについてのご案内。
治療に関しては、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の4つの国家資格と、トレーニングについてはJATI‐ATIというトレーニング指導者資格を保持していますので、リハビリやトレーニングに関して医学的・科学的なアプローチをするための基礎的な知識を有しています。
当院のパーソナルトレーニングの対象
①怪我からの競技復帰や運動再開のためのトレーニング
②怪我や痛みの予防と再発防止
③運動習慣の獲得
以上3つのどれかに該当する方が対象となります。※スポーツをしている方だけでなく、していない一般の方のトレーニングも承っております。
今流行りのダイエットやボディーメイクのトレーニングは行っていませんので予めご了承ください。トレーニング業界はそっちをやった方が儲かるのですが、それは他のところにお任せして、トレスでしかできないことを突き詰めてやっていきたいと考えています。
以下、それぞれについての詳細を。
①怪我からの競技復帰や運動再開のためのトレーニング
スポーツや日常生活で大きな怪我をすると、手術を受けたり、一定期間ギプスなどで固定したりということがあるかと思います。
そういった怪我をした際によく相談を受けるのが、病院でのリハビリが終わったけど運動できるレベルにない、といったこと。
それもそのはずで、基本的に多くの病院でのリハビリは「日常生活が送れるまで回復したかどうか」が一つのラインになります(その他、日数の問題も)。
日常生活動作ができるようになった時点で病院でのリハビリは「卒業」となることが多いようです。
スポーツをする際に身体にかかる負荷は日常生活のそれとは比べ物にならないものであることは想像に難しくないでしょう。
ランニングで言えば着地時に体重の3~4倍程度の衝撃を体に受けるといわれています。
それらの負荷に耐えられる状況にまで戻さなければ、競技復帰した際に思うような結果が出なかったり、また怪我をしてしまったり、別の場所をけがしてしまうことが想定できます。
それらを予防するために、競技でかかる負荷に対応できる状況にまで「強化」しなければいけません。
そのような競技復帰、運動再開を目指した競技者やスポーツ愛好家の方に必要なトレーニングを処方していきます。
②怪我や痛みの予防と再発防止
怪我が大きなものでなくても、プレイや日常生活に少なからず影響が出ている方も少なくないかと思います。
また、腰痛やランニング障害のように痛くなったり治ったり繰り返している症状を抱えている方の相談も多く受けます。
プレイもできているし、日常生活も送れていて治療を受けるほどでもないけど、トレーニングすれば改善しそうな状況もたくさんあります。
そういった方で可動域に問題があるなら可動性トレーニングを、動かし方に問題があるなら動作改善のトレーニングをおこない、最終的にスポーツや日常生活での負荷にも耐えられる体に「強化」していきます。
その他、柔軟性があって動かし方も問題はないけど、単純に筋力が足りていない一般の方にも強化トレーニングは重要です。
③運動習慣の獲得
最近の社会情勢的に在宅ワークをするようになって調子を崩している方も多く見受けられます。
不動「動かないこと」は体にとってかなり悪い刺激であることが問題視されています。
「体を動かさないといけないのは分かっているけど、何をしたらよいか分からない」といった悩みをお持ちの方はご相談ください。
トレーニング内容とコース
スポーツをしている方、していない方に関わらずトレスでのトレーニングを受けることができます。
病院リハビリ卒業組の方で、こちらの判断でもう少し治療も必要な場合には90分コース(患部の治療とトレーニング)をお勧めする場合があります。患部の状況によってはパーソナルトレーニングでなく、根本改善治療をお勧めすることがあるかもしれません。
その他の方であっても希望があれば90分コースでお受けしますが、基本的には60分コースを週1回程度のペースで受けていただくのが理想と考えています。
治療業務もあり、対応できる人数に限りがありますので、90分コースは3名限定、60分コースは5名限定とさせていただきます。定員になり次第、新規の受付は停止し、枠が空き次第のご案内とさせていただきますのでご了承ください。。
トレーニングは基本的な内容である、スクワット・デッドリフト・ベンチプレスのいわゆるbig3と言われるトレーニングをメインに行い、必要に応じてその他の補助的なトレーニングを行います。
まずは奇をてらったトレーニングは行わず、基本を重視していきます。
どのような動作でも上記の3つのトレーニングがしっかりできることで、いろいろな動きに対応できるようになってきます。
シリアスな競技者にとってトレスでのトレーニングはリハビリの延長としてとらえていただき、その先のパフォーマンスアップに直結する複雑なトレーニングを望む場合にはS&Cコーチがいる設備が整った施設で受けていただきたいと考えています。
スポーツでの負荷に耐えられる状況にまで回復・向上できたところでトレスでのトレーニングは卒業となりますが、もちろん、基本を重視する方であればトレスでのトレーニングを継続することも可能ですので、その時になったら再度ご相談いただければと思います。
まずはご自身が現在どういった状況なのか、ご相談ください。
コースと料金体系等
①パーソナルトレーニング60分 単発6,600円/1回(10回券の場合は5,500円/1回) 定員5名
②リハトレ(患部の治療+トレーニング)90分 単発9,900円/1回(10回券の場合は8,800円/1回) 定員3名
※①②ともに初回は4,980円となります。
初回はカウンセリングと評価、今後のトレーニング案の説明だけを行い、実際のトレーニングは2回目以降となります。
評価をもとに、どんなトレーニングが必要か計画を立てる必要があるためです。
評価があってのトレーニング処方ですので、当施設ではよくある「お試しトレーニング」は効果面やリスクを考えてマイナス面が大きいためおこなっておりません。ご了承ください。
怪我が完全に治りきっていない方は②または根本改善治療から、その他の方は①で対応させていただきます。
服装は動きやすい服装と室内履きのシューズをご用意ください。シューズはリフティングシューズだと最高です。
また、院内で着替えは可能ですが、シャワーやパウダールームなどの設備はごぜいません。ご了承ください。
サイクリング障害 , トレーニング , ランニング障害
2022年02月28日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
今回の内容は、サイクリストにもウエイトトレーニングをやってもらいたい理由を理詰めでつらつらと。
私の立場は、治療系のトレーナーですので、基本的にはトレーニングをする理由は「怪我からの復帰」や「怪我の予防」となりますが、パフォーマンスアップにつながるトレーニングをすることで、スポーツでかかる負荷に対する余白が生まれ、結果的に怪我の予防につながるとも考えています。
ですので、一般サイクリストの方でパフォーマンスアップに興味がない方でも、怪我の予防としてウエイトトレーニングを取り入れることは大変有効なことであります。その事実は頭の片隅にでも置いて頂けると幸いです。
また、プロ・アマ問わずレースを走る機会がある方において、話を聞いている経験上、ウエイトトレーニングを嫌煙する人も少なくないような印象があります。そういった方にはやらずにいられない理由をこれから述べていきたいと思います。
少々長くなりますがお付き合いください。
ペダリングで起こっていること
日本トレーニング指導者協会の教本によると、ペダリング動作のバイオメカニクスとして、「負荷パワーが大きくなると当然、あるペダリング頻度でのエネルギー消費は高くなるが、エネルギー消費が最低になるペダリング頻度が高くなる特徴がある」と記載されています。
イメージしにくい表現だと思いますのでわかりやすく解説すると、ローラートレーニング等をした時、とくに重いギア比でペダリングをしようとした際に、漕ぎ始めは重く感じると思いますが、頑張ってペダルを回していくと楽になる・軽くなってくるポイントを感じることがあると思います(※慣性などは無視したとして)。
サイクリングは、重いギアを速く回すことが速く走るための絶対条件であります(空気抵抗など諸々は除く)。
TTやヒルクライムレースなどでは高い出力で一定時間我慢するパワー、持久力ともに必要となりますが、例えばレースなどでアタックがかかったとして、上記の楽になるポイントまで5秒で持っていける人と10秒かかる人では、10秒かかる人が5秒で持っていける人の後ろにつくのは大変かもしれません。そうなると展開も大きく変わってしまうかもしれません。
そのポイントまで短い時間で持っていくには高い筋力、ワットが必要になるのは想像しやすいかと思います。
その時に体の中で起こっている代謝様式としては無酸素性の代謝様式である解糖系、状況によってはATP-CP系という代謝になるかもしれません。
その代謝様式を向上させるためには自転車に乗ってのトレーニングよりも、ウエイトトレーニングが有効になります。
自転車の上で1ワット向上させるのと、ウエイトトレーニングをして1ワット向上させるのではどちらが効率がよいでしょうか?どちらの方がより高い負荷をかけられるか考えてもらえれば分かることかと思います。
一方で、先に述べたような楽になるポイントを維持しようとすると今度は心肺系がきつくなってきますので、有酸素性の代謝様式の強化も必要になりますが、そちらはみんな大好き?LT値(AT値)の向上が必要で、それに対しては自転車に乗ってトレーニングすればよいわけです。
持久系スポーツをしている人は筋肥大は最小に、筋力向上を最大に起こしたい
おそらく持久系スポーツをしている方がウエイトトレーニング嫌煙している理由として、「ウエイトトレーニングをすると体が重くなる」と思っている方が少なくないかと思います。
確かに、やり方によっては筋肥大を起こして体が重くなってしまうかもしれません。
また、トレーナーに筋トレのやり方だけを教わってトレーニング内容・頻度・強度などのプログラムを考慮せず自己流でやれば狙った効果が出ないかもしれません。
そういった背景がウエイトトレーニングを嫌煙する理由に繋がっているのかと思います。
自身でしっかりとした知識を持って行うか、トレーニング指導者に依頼して根拠のあるトレーニングプログラムを提供してもらえれば、筋肥大は最小に、筋力が向上するトレーニングを行える可能性があります。
本来、根拠あるトレーニングを行えば、ウエイトトレーニング自体が害になることはありません。
持久系スポーツをしている方にお勧めするのは「高重量・低回数」
まずは、自分が何キロのウエイトを扱えるのか測定する必要があります。例えばスクワットなら何キロ挙げられる等。
それに関してはS&Cコーチ、トレーニング指導者の下、測定してもらうことをお勧めします。
理論上、筋肥大を起こすのは最大挙上重量の80%程度の負荷でトレーニングをした場合。
例えば、スクワット100キロを1回挙げることができる人が80キロの負荷で8回3セットやりました、などという場合。
一方で、筋力向上を目的とした場合、最大挙上重量の90%以上の負荷が必要になってきます。
スクワット100キロがマックスの人なら90キロ3回3セットを休憩をしっかり取りながらやるようなやり方。
面白いことに、90%以上の負荷だと筋肥大が起きにくいと言われています。
基本的に、筋肥大を起こす要因は「トレーニングボリューム」であり、90%以上の負荷だと十分なボリュームを確保する前に神経系が疲労して反復できなくなってしまう、ということのようです。
ここで注意したいのがトレーニングボリュームで、軽い負荷で限界まで追い込んだ際もトレーニングボリュームが十分に確保されることになり、筋肥大を起こす可能性がある、ということ。
よく持久系スポーツをしている方でやりがちな「30回何セット」みたいなやり方は、肥大させたくない場合には注意が必要です。
そういった理由からサイクリストや持久系スポーツをしている方には「高重量・低回数」を勧めています。
また、体重管理が必要な格闘技系の選手のウエイトトレーニングにも該当するかもしれません。
注意点
注意してほしいのは、高重量・低回数は、ある程度の走力のあるサイクリストに対してのやり方です。
初心者の方はまずはウエイトトレーニングに慣れるところから取り組んでいく必要があります。
また、フリーウエイト等で高重量を扱う際には補助してくれる人も必要になってきますので、可能であればトレーニング指導者の下でトレーニングするようにしましょう。
それが難しい場合には、スミスマシーンを有効に使ってもらえるのも一つの手段だと思います。
スミスマシーンの場合は自由度が少なくなってしまうデメリットはありますが、安全性を考えた場合、一人で高負荷トレーニングする際には有効ですので、ジムに通って個人でトレーニングする際にはスミスマシンを設置しているジムを選びましょう。
スミスマシンを利用する際も、月に1回など定期的にトレーニング指導者の下、フォームチェックなどをして狙ったところに負荷がかかっているか確認してもらえるとベストかと思います。
まとめ
・サイクリストなど持久系スポーツをしている方は高重量・低回数のウエイトトレーニングがおすすめ(※初心者は除く)
・やり方だけでなく、トレーニングプログラムも知識を持たず自己流だと狙った効果が得られないかも
・ちゃんとやれれば持久系スポーツをしている方にとってウエイトトレーニングは最良のトレーニングのひとつ
トレーニング , 施術について
2022年02月15日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
旧態依然。物事の体制や状態などが古いままで変化・進歩がない状態。
とあるプロ野球チームの首脳陣がおっしゃっていた「下半身強化のために内野ノックで追い込ませる」。
私も野球経験者であるので「分かるよー。」という思いも半分「もっと効率よくいこうよ」という思いも半分。
「目的」と「手段」を考えておかないといけない案件です。
目的を達成するための手段
何かの目的があれば、それを達成するためにいろいろな手段を考え実行するかと思います。
件の話で言えば、目的が下半身強化。その手段が内野ノック。
一見すると間違っていないように思う方も多いかもしれません。
私自身も根性論がまかり通っていた時代に野球をやっていたので、その考えも分からないでもない。
実際に強化にもなるかもしれません。
ただ、もっと他に良い方法があるのではないか?と疑うことも大切だと思っています。
例えば、もっと科学的に考えて内野ノックで下半身強化する以上に強化できる方法はないのか?など。
結論から言えば、内野ノックを受ける負荷よりもウエイトトレーニングで負荷をかけた方が十分な強化が見込めます。
が、指揮を執っている方たちは現役時代の実績が十分な方が多く、経験則ベースで指導することがどうしても多くなってしまうのではないかと推測しています。その時代のトレーニング科学は今ほど進歩していなかったでしょうし。
であればチームのS&Cコーチなどトレーニング指導者が主体となって意識改革をしていければいいのですが、海外のプロスポーツと違って絶対的な権限を与えられることが少ない日本では残念ながら難しいところ。
強化のためのトレーニング・技術向上のためのトレーニング
強化トレーニングと技術トレーニング(技術練習)は分けて考えた方が賢明です。
件の内野ノックは本来、技術練習の分野になり、強化トレーニングを別にしておくことで、技術練習の質が上がります。
例を挙げると、ウエイトトレーニングなどの強化トレーニングによって、内野ノックであれば一歩目のスタートを早く切ることができたり、追いつかなかった打球に追いつけることができるかもしれません。送球で言えば、より強いボールを投げられることでアウトにできる確率を上げられるかもしれません。
目的と手段を分けて考えることができれば、限られた時間の中で効率的にレベルアップすることができるはずです。
ランニングで言えば、とにかく走りこんで走力を上げようとするのか、ウエイトトレーニングなどを取り入れてランニングエコノミーを向上させるのか、サイクリングで言えば何100キロも走りこんで脚力を付けようとするのか、ウエイトトレーニングなどで高負荷をかけて重いギアを踏めるようにするのか。その1秒、その1wを削り出したいならウエイトトレーニングをお勧めします。
内野ノックでの下半身強化は一見すると効率が良く見えても、実際には十分な効果がなかった、なんてことは内野ノックを強化トレーニングとして考えたとしたらなら大いにあり得ます。二兎追うものは何ちゃら、ってやつです。
科学が経験則を凌駕することはままあります。
治療においての目的と手段
治療院では多くの場合、治すことが目的となり、そこに至るまでどんな治療方法を取るかが手段になるかと思います。
痛みを止めるのが目的なら痛み感覚のコントロールをすることが手段となるため、施術や物理療法を駆使して除痛を行います。
治すことが目的なら、痛みが止まった時点で治ったことにはならず、組織の損傷が回復しているかまで考えなければなりません。
当院では後者+再発防止を重視するため、そのための手段としての治療とトレーニングを考え処方しています。
最近では物理療法機器も進歩していて、かなり除痛効果の高い機器も出てきていますが、患者さんが痛くない=治ったと思って損傷が回復しきっていない状態で動いてしまい結果として悪化してしまったといった話も見聞きしますので、何をもってして治ったと評価できるのかは重要な部分です。
良く言われる「一発で治る」「たった○○秒するだけで」は例え上手くいったとしても実際には痛みのコントロールができているだけで、組織の損傷が回復していることとは別の話になります。
が、そういう言い方をした方が見込み患者さんの受けが良かったりYouTubeの再生回数が伸びたりするのは実際にあることなので、ビジネス的には有効な手段なのかもしれません。知らんけど。
当院は「1回で治ります」「すぐ治ります」という言い方はせず、もし早く治りそうだとしても「痛み自体は早く引くと思いますが、実際の損傷が治ったり、痛くなった原因が改善するまでにはもう少し時間がかかると思っていてください」と説明しています。
ちゃんと治すことが目的だからです。