鍼灸接骨院トレスのブログ

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トレーニング再開~ディトレーニングからの脱却~

トレーニング , ブログ , 症例報告
2022年02月14日

宇都宮市JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

1月に試験を控えトレーニング量が確保できずにいましたが、2月に入ってからは6月に150キロで5100mUPするサイクリングイベントに参加するべく、トレーニングを再開しました。

ディトレーニングからの復帰です。

まずやること「代謝機能の改善」

1か月もトレーニング量が落ちてしまうと、体が鈍った状態いわゆるディトレーニングに陥ります。

大まかに言えば筋力や筋持久力、パワーの低下などが起こってしまっていますが、持久系スポーツをメインにやっている者からすると重要な代謝機能の低下がとてもネックになってきます。

専門的に言うとミトコンドリア活性の低下、グルコース取り込み速度の低下、最大酸素摂取量の低下など。

とくにミトコンドリアとグルコースの件に関して言えば、1週間さぼっただけで低下するといわれています(最大酸素摂取量は数週間)。

持久系スポーツにおいてミトコンドリアとグルコースの代謝がうまくいかないのは死活問題なため、早急な改善が必要になります。

再開直後はLSDがおすすめ

LSD(※1)に耐えられるのが前提となりますが、1か月程度のディトレーニングであれば1時間程度のLSDであれば個人的な経験上、耐えられるような印象です。

まったく運動歴がない場合には徐々に時間を伸ばしていってもらうのが賢明。

ミトコンドリアが関係するのは、やはり有酸素性の代謝(※2)。

乳酸が発生する解糖系代謝(※3)ではターゲットが違ってしまいます。

要は「強度が高すぎるとダメ」ということ。

持久系スポーツでも、いろいろな場面を想定すると(ペースの上げ下げや上り坂など)解糖系の代謝能力も必要になってきますが、ディトレーニングということを考慮するならまずは有酸素性代謝能力を上げておきたいところ。

運動歴が長い人ほど低強度での運動はコントロールが難しくなる傾向が見られます。「強度が弱くてやった気にならない」「ペースが遅すぎて逆に疲れる」などといった精神的な部分も関与しているのではないかと思いますが、ここはグッと堪えて「物足りない強度」で頑張るしかありません。

※1、ロングスローディスタンス。乳酸が発生しない程度の低強度での長時間の運動
※2、主にミトコンドリアでの代謝。糖質と脂質を分解してエネルギーを作り水と二酸化炭素にして排出する代謝様式。ランニングで言うと長距離向き。
※3、糖質を分解してエネルギーを作り乳酸を発生させる代謝様式。ランニングで言うと中距離向き。

実際にディトレーニング後のLSDをやってみて

実験的に2週間ほど自転車トレーニング(室内ローラー)でLSD強度の日とテンポ走強度(L3強度)での1時間トレーニングをやってみました。

ディトレーニング後ということでテンポ走程度の強度でも心拍は高めで155~160bpm程度。

LSD強度の時は心拍を140bpm程度に狙いを定めて行いました(私の安静時心拍は43~47bpm)。

トレーニング直後の体組成の変化に大差はありませんでしたが、次の日の朝に測定したところLSDをした次の日の朝の方が体重体脂肪ともに変化が見られました(下がり幅が大きめ)。

LSDをやるメリットとして①心血管機能向上②脂肪利用能力向上③体脂肪減少がよく知られていることで、それらの影響が見られたのかもしれません。

まずは安静時心拍を把握しましょう

今回の実験的なトレーニングではLSDの他にそれほど高強度ではないテンポ走を選んだものの体組成に変化が見られなかったのは、ディトレーニング後の私にとってテンポ走強度でも低強度トレーニングではなかった、ということなのかもしれません。

その証拠に心拍数も高めになってしまい、狙いたかった強度よりも辛いトレーニングになってしまったのでしょう。

経験上の予測としては、今後トレーニングを継続していくとテンポ走程度の強度でも心拍数は今回ほど上がらなくなってくると思うので、そうなったときにはテンポ走が今回のLSDと同じ有酸素性代謝メインの強度になるのかもしれません。

というわけで、いろいろ実験的にトレーニングしてみましたが、パワートレーニング全盛の昨今、トレーニング強度の指標としてやはり心拍数の管理も大切だというのが再確認できました。

これから6月の大会に向けていろいろな強度でトレーニングしながら実験してエビデンスベースの内容を検証していきたいと思います(ブログに書くかはわかりません笑)。

最近では手首で心拍数を図れるスマートウォッチもたくさん出てきていますので、まずはご自身の安静時心拍を把握してみるところからスタートしてみてはいかがでしょうか?

 

 

治療家・トレーナーの役割および呼称の違い(保存版)

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2022年02月6日

JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。

今回は治療家、トレーナーの役割など、一般の方が勘違いしやすい点の整理と、これからトレーナー関係の道に進もうとしている若者たちへ向けての内容。

これが分かっていれば、患者さん・利用者さんが受けたいサービスを選びやすいですし、進路に迷っている若者の進む道が遠回りせずに済むのではないかと思っています。

少々長くなりますがご一読を。

治療系トレーナー

スポーツの現場で活躍している治療系トレーナーや我々のように治療院を構えて活動している人たちは以下のような資格を持っています。

①理学療法士(PT・国家資格・基本的には病院勤務・トレーナー活動する人も多い)

②作業療法士(OT・国家資格・基本的には病院勤務・トレーナー活動をしているのは少ない印象)

③はり師きゅう師(国家資格・鍼灸院を開業したり病院や治療院に勤務・トレーナー活動する人も)

④あん摩マッサージ指圧師(国家資格・マッサージ治療院を開業したり病院や治療院に勤務・はり師きゅう師も持っていてトレーナー活動する人も)

⑤柔道整復師(国家資格・接骨院整骨院の先生として開業したり病院や治療院に勤務・トレーナー活動する人も※整体師ではない

⑥JSPO‐AT(日本のアスレチックトレーナー)

⑦ATC(アメリカのアスレティックトレーナー・日本のPT、AT、柔道整復師がやるようなことを高度にこなす人たち)

➇D.C(アメリカのカイロプラクター・日本のカイロプラクターと違って本物の人たち)

⑨D.O(アメリカでオステオパシーという治療を行う本物の人たち・D.C同様に欧米で権威ある資格)

他にもありますが、私が経験上よく勉強させていただいたり、お会いする治療系トレーナーの方たちはざっくり挙げるとこんな感じです。

⑥は体育大や体育系専門学校の方が取ることも多いですが、①②③④⑤の資格を持った人が⑥も取得することも多いです。

上記の人たちがやることは、主に怪我した人たちを練習できる状態まで回復させるために治療やリハビリなどを行うこと。

マイナスの状態から±0、+αのところまで持っていくようなイメージです。

プロスポーツチームや企業系チームで活躍している方の多くは①③④⑤⑦、または⑥を持っている①③④⑤の方が現状、多いかと思います(⑥だけより医療系国家資格を持っていると仕事上有利)。

⑦を持っていて、帰国後に③を取る人もいて、個人的に治療系トレーナーの中では⑦+③が最強かと思います(英語もできるし)。

➇⑨は、かなり高度なことをやる方たちですが、チームに所属するよりも個人として抱えているスポーツ選手が多い印象です(自分の治療院に選手がたくさん来るなど)。

余談ですが「整体師」には資格がありません。これを読んでいる方が「私は整体師です」と言っても何ら問題ないです(大人の事情で整体師と言っているPT、OT、柔道整復師はいますが)。また、マッサージを業としていいのも医師か④の資格を持った人だけです(大人の事情で「もみほぐし」と称してマッサージをする無資格者はたくさんいますが)。

トレーニング指導者

トレーニング指導に関しても整体師同様に資格なしで業としていても法的な問題はなく、実際に資格なしでパーソナルトレーナーとして活動している人も多くいますが、下記に挙げるようなトレーニング指導者の資格は存在し、それらの資格取得者は「科学的根拠のあるトレーニング指導をできる人たち」として位置づけられています。

①CSCS(高度なトレーニング指導を行う人たち・受験資格に学位が必要)

②CPT(CSCSと同じアメリカの団体・高卒でも受験可能)

③JATI‐ATI(日本の資格・体育大や体育系専門学校または医療系国家資格を持っている人が受験可能)

その他の団体の資格もいくつかありますが、日本人で多く取られている資格が上記3つかと思います。

呼称としてはS&Cコーチ、ストレングスコーチ、コンディショニングコーチ、トレーニングコーチなど。

ざっくり説明すると、比較的取りやすいのが②、ある程度条件が必要なのが③、トレーニング指導において最も権威性が高いのが①といったところでしょうか。

ここで一般の方が勘違いしやすいのが、「アスレティックトレーナー」と「トレーニング指導者」の違い。

トレーニング指導者は基本的に怪我をしていない人に対して、よりパフォーマンスアップするようなトレーニングを指導・処方します。

イメージとしては+の状態(怪我していない状態)からさらに+10、+50、+100…と向上させていく人たちです。

簡単に言えば、怪我しているところから練習復帰までを担当するのがアスレティックトレーナーや治療系トレーナーで、そこから先の試合で良い結果を出すためのトレーニングを指導するのがトレーニング指導者です。

役割が違います。

が、プロスポーツチームでもアスレティックトレーナーがトレーニング指導を兼務していたりする実情はいまだにあるようで、より効率的に結果を出すなら分けて考えた方が賢明です。

一般の方とすれば、「治療がしてほしいのか」「トレーニングを指導してほしいのか」で判断してもらえれば良いかと思います。

進路に悩んでいる若者であっても「治療がしたいのか」「トレーニング・運動指導がしたいのか」で判断してもらえれば良いかと思います。まだはっきり方向性が定まっていないのであれば、とりあえず医療系大学に行って国家資格と学位を取って、やっぱりトレーニング指導をしたいのであればCSCSの資格を受験することはできるので、とりあえず大学に行くのが無難かと思います。

大学に行ってPTの資格を取ったけど、改めてCSCSの資格を取ってトレーニング指導専門に移行していった方を何人か見ています。

私自身、国家資格を取るために6年学校に通ったといっても結局は専門学校であったため「学位」を持っておらずCSCSは受験できません。代わりにJATI‐ATIを取得しましたが、本音を言えばCSCSが欲しかったと思っています。

両方を高度に提供できる人は少ない

ここで一般の方としたら「治療もトレーニングも両方できる人が良い」というのは当たり前のことかと思います。

が、提供している側の人間からすると、「両方提供はできるかもしれないが、『高度に』となると難しい」です。

それぞれ高度に提供するためには膨大な情報量や経験が必要になってきますが、通常の人間のキャパからしたら、ほぼ不可能に近いです。

治療系トレーナー、トレーニング指導者ともに同じ人間の体を扱う職種ですが、勉強するべきカリキュラムも違います。

例えて言うなら「医師免許と弁護士免許を両方持っていて、両方の仕事を高度にしている」くらい難しいです(たまに天才が現れて両方やるかもしれませんが)。

当院でもプロスポーツ選手のケアを受け持っていますが、トレーニングに関しては選手と話はするものの、ウエイトトレーニングなど直接の指導は経験豊富な専門のトレーニングコーチの下で受けるようにしてもらっています。

そういったこともあり、当院でのトレーニング指導は基本的に①競技者・スポーツ愛好家問わず怪我からの練習復帰まで②一般の方の日常生活での再発防止③パフォーマンスアップのトレーニングは基本動作のみ、と限定しています(ここでの詳細は割愛します)。

そこから先のより高いパフォーマンスアップを目指すのであれば、CSCSを持っているトレーニング指導者に依頼するか、宇都宮であれば設備の整った、とちぎ医科学スポーツセンターを勧めています。

まとめ

・患者さん、利用者さんは「自分が何をしてほしいか」によって依頼する人を選びましょう

・治療とトレーニング指導を両方提供できても、「高度」に提供できる人は限りなくゼロに近いので、どっち寄りのトレーナーなのか判断して選びましょう

・トレーナー関係の進路で迷っている若者は、とりあえず医療系の大学へ行け

 

 

トレスのコレクティブエクササイズ

施術について
2021年07月30日

宇都宮市JR岡本駅近くで根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。症状の緩和はもちろん、可動域向上・強化・動作改善により「症状が出る前より強い身体」「再発しにくい身体」を作ることを目指します。

動作を改善するうえで重要な足部の固有感覚を活性化するには「裸足でしょ」ってことで人口芝を貼っています。

固有感覚を活性化するためには砂または芝くらいの刺激が良いと思います(さすがに室内には砂は撒けない笑)。

「コレクティブ」=「修正」です。

こちらでトレスの治療方針のひとつである【動作改善】のためのエクササイズをおこなっていただきます。

コレクティブエクササイズでケガやゆがみによって間違えて覚えてしまった動作を修正していきます。

痛みやけがの約8割になんらかの動作不良がかかわっています。

関節をボキボキやって矯正しても、施術でゆがみをとっても根本改善にはなりません。

ベッドの上で施術を受けただけでは根本改善は叶いません。

治療とトレーニングを一緒に行うことで着実に改善に向かっていきます。

トレスの施術は「一時的に痛みを止めて終わり」ではありません。

動作を改善して【ケガする前より強い身体】【再発しにくい身体】を作ります。

今、お悩みの症状を「なんとかしたい」とお思いであれば、当院がアナタのお力になれるはずです。

お気軽にご相談ください。

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