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可動域向上・動作改善・強化にる症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
最近目にした論文で『慢性腰痛患者は腹横筋の厚みが低下している』というものを読みました。
やはり、というか案の定そうですよね。といった印象でしたが、要は慢性腰痛を患っているならまずは『単に腹筋背筋を付けましょう』ではなくて『腹横筋を付けましょう』とも言える結果が出たということにもなります。
今回はその辺に関する当院の考えをご紹介します。
論文詳細
記憶に新しい平昌オリンピックで金メダルを獲得した小平選手を輩出した信州大学をはじめとする研究チームが発表した内容です。
方法は健常者と下肢症状を伴わない3ヶ月以上続く慢性腰痛患者の腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋の筋肉の厚みを超音波画像診断装置で測定したというもの。
結果として慢性腰痛患者では健常者に比べて腹横筋の厚みが低下し、逆に外腹斜筋の厚みが増していた、というもの。
これが何を表すかというと、本来、腹横筋は動作時に脊柱(背骨)を安定させる役割があるにも関わらず厚み・筋力が低下し、十分に脊柱を安定させることができていないと考えることができ、慢性腰痛を改善させる上で大変参考になる結果であったということです。
また、これは私個人の考えですが、インナー(腹横筋)とアウター(外腹斜筋)の関係性がアンバランスになることも腰痛発生に何らかの影響を与えているのではないかと予測しています。
腹横筋を鍛える
腹横筋はいわゆるコルセットの代わりになり得る筋肉です。
機能としては肋骨を引き下げる(=息を吐く)役割があります。
腹筋運動時の補助(運動を安定させる)する役割もありますが、基本的には呼吸に関与する筋肉と考えて良いでしょう。
ネットなどで腹横筋のトレーニング方法を検索するとプランクやヒップリフトなどもヒットするようですが、そんな事する前にまずは呼吸を見直しましょう。
最近ではトレーナーさんの中にはドローインやプランクを否定する方も少なくないですが、出来ないなら出来るように・使えないなら使えるようにする必要はあります。
ドローインやプランクをきちんと出来る人がひたすらドローインやプランクばかりやっていてもそれ以上の上積みは期待しづらいのは事実ですが、基本が出来ずして応用が利くわけはありません。
今回テーマに挙がっている腹横筋を使うには、まずは呼吸です。ドローインくらいは出来るようにしておく必要があります。
腹横筋の場合はドローインでも特に『しっかり吐く』ということが重要になってきます。
ただ、せっかくドローインするなら『しっかり吸って、しっかり吐き』ましょう。
吸う時に横隔膜を使いますが、体幹の安定性を獲得する運動連鎖を考慮した場合には横隔膜が重要です。
ですので、腹横筋だけということではなく、横隔膜も意識してドローインをするようにしましょう。
腰が悪いから腹筋背筋と安易に考えない
以上の研究結果から腰痛で悩んでいるからといって、昔の言い伝えを守るかのように腹筋背筋を鍛えると安易に考えるのは間違えであるとお分かりいただけたと思います。
腹筋背筋ばかり鍛えてインナーとアウターの関係性が破綻すれば逆に悪化するということも考えられます。
ネットの情報ばかりを鵜呑みにして頑張ったとしても、それはあなたにとって最良の方法だとは限りません。
お困りの際には専門家である鍼灸接骨院トレスにご相談ください。