宇都宮駅JR岡本駅東口より徒歩5分。
可動域向上・動作改善・強化による症状の根本改善を目指した施術とパーソナルトレーニングを提供している鍼灸接骨院トレスです。
9月23日の祝日休診日を利用してJATI東北支部主催のトレーニング指導に関するセミナーを受講してきました。
内容はトレーニングに関する科学的な知見とBIG3と言われるトレーニング(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)の精度向上について。
セミナー内容の詳細はここでは割愛しますが、受講した背景として、今年に入ってから「自称パーソナルトレーナー」の指導を受けて肩や腰を壊して来院される方が続いていたため、こちらとしてもそれらの事象を反面教師にして再度、勉強しておこうと思い参加しました。
結論:トレーニング指導の有資格者から指導を受けましょう
少し前に消費者庁からパーソナルトレーニングで体を壊したという相談が増えているという発表が話題になりましたが、日本ではトレーニング指導に関する資格は特に持っていなくてもジムの開設や指導ができてしまうのが現状です。
そのため、とくに専門的な知識を持っていなくてもマッチョなお兄さんお姉さんの経験則で指導できてしまいます。
SNSなどで「これがオススメ!」と同じことをやって体を痛くした方もいるのではないでしょうか?
残念ながら、それらの多くは指導者側の経験則が主で、科学的根拠や医学的な情報は含まれていません。
事実として、当院にもSNSで見たことをやって痛めてくる患者さんは定期的に来られます。
とくに「たった○○するだけで」や「○○秒○○するだけで」といった内容のものには注意しましょう。
資格を持っている=良い指導者、とは一概には言えませんが、一応として基礎的な知識を有しているという分け方として日本国内であればCSCSやJATI-ATI、最低でもNSCA-CPTといった資格を持っているかどうかは指導を受けようとする側の判断材料として持っておいて損はないと思います。
国家資格を持っているから筋トレを指導できるわけではない
もう1点。
残念ながら、我々のようないわゆる「コメディカル」と言われる医療系の国家資格(理学療法士・作業療法士・はりきゅう師・マッサージ師・柔道整復師など)を持った人間もいきなり筋トレの指導ができるわけではありません。
ところが昨今の業界の事情からか、とくに都市部ではジムを併設する治療院が増えてきました。
利用者側からすれば、何の疑いもなくトレーニング指導が受けられると思われるかもしれませんが、我々が勉強してきたことはあくまで「治療・施術」に関することで、国家資格を取得する過程で「トレーニング」に関する専門的なカリキュラムは受けてきていません。
ですので、リハビリ的なトレーニング(機能訓練やアスリハと言われたりします)は指導できても、ウエイトトレーニングなどの運動機能を向上させる指導は勉強してきていません。
このことは、私自身、国家資格を取った後にトレーニング指導の資格(JATI-ATI)を取って実感したことで、JATIの資格を取るためにゼロから勉強を始めたくらいの感覚があります。
また、私のような治療・施術とトレーニング指導を並行して行うタイプの指導者は、「トレーニング指導だけ」に特化した指導者に比べると学びに割ける時間も全く違うため、悔しいですが劣る部分も認めざるを得ません。
そういった観点から、トレーニング指導者が「0を10にす」としたら、私の立場は「マイナスを0に」そして「0からまずは1を作る」ところを目指しています。(怪我や痛めている状態を-10、痛みも何もない状態を0、運動パフォーマンスが高い状態を10とした場合)
そのためにはトレーニング指導の知識が必要と考え資格を取得する判断をしたということです。
最近流行りのボディーメイク系のトレーニングは?
マッチョになりたい=筋肉を肥大させる、と仮定するならそれほど難しいことはありません。
単純にたくさん筋トレして、たくさん栄養を摂って、たくさん寝れば筋肥大は起こります。
これは科学的にも立証されているので、頑張って毎日のようにジムに通って筋トレしていれば、やがてマッチョになります。
筋肥大しやすい重量も存在しますが、最近分かってきたことでは「軽い負荷でもたくさんやれば筋肥大は起こる」と。
思い切り雑に説明すると、100キロの重りを1回挙げるのと、10キロの重りを10回挙げるのは同じように筋肥大が起こる可能性がある、ということです。(細かく言うと違ってくる部分もありますが)
ですので、マッチョになるためには誰に指導を受けるよりも、自分に強い意志があれば現実になってくるというわけです。※ただし、筋力の向上が起こってから筋肥大が起こるので、時間はかかります。そこにも強い意志があれば乗り越えられるかと思いますが。
問題点としてはマシンの使い方が分からない方もいるということでしょうか?そこに関してはジムのスタッフに教えてもらえれば解決できる可能性はあります。
また、疲労やオーバートレーニングといった問題も出てくるかもしれませんので、それらの問題に対しては我々のようなスポーツ系に強い治療院に相談していただければ長くトレーニングを続けられるかもしれません。
もちろん、スポーツのパフォーマンスを上げたい場合には、これより複雑になってくるため専門家の指導は必要不可欠になってきますのでご注意を。
終わりに
今回はトレーニングに関する知見を論文の内容をベースに勉強することができました。
治療家がおこなう治療や施術に関しては、どうしてもエビデンスが多くないため、ある程度の根拠+自身の経験といったものに頼る部分が多いのが事実ですが、トレーニングに関しては研究が進歩している印象で1日で仙台往復と大変ハードでしたが有意義な1日でした。
11月、12月と別のセミナーが続くので、今後もレベルアップできるようにしていきたいと思います。
それにしても私の第2の故郷・仙台は相変わらず良い街でした。