10代の運動部の学生に多い腰椎分離症・すべり症、対策と再発防止策を解説

本日の内容は腰椎分離症腰椎すべり症についてのお話。

最近、当院ではこの症例が多く、動作改善をして経過が良くなるケースが多かったため、その症例報告をしたいと思います。

特に10代の運動部の学生に多い症状ですので、同じ症状でお悩みの親御さんには多少参考になるかもしれません。

目次

腰椎分離症・すべり症とは?

読んで字の如くですが、図のように腰椎の後方が分離してしまうのが「分離症」。そこから腰椎が前方にすべってしまうのが「すべり症」です。

どの年代の方にも発症しうるものですが、特に10代のスポーツをしている子に多く発症すると言われています。

基本的には1度の外力で発生する、というよりも繰り返しの外力が加わることによって発症することがほとんどです。

当院に分離症・すべり症で来院されるのは野球や柔道、バレーボールをしている子が多いです。

もちろん、これ以外の競技でも起こりうるものですが、これらの競技に共通する「ひねる」「反らす」の反復動作がリスクになっているものと考えられます。

一説によるとスポーツ選手の3割が分離症を持っている、とも言われているので決して珍しい症状ではありません。

同じ症状で悩んでいる方が少なからずいらっしゃるということです。

腰椎分離症・すべり症になってしまったら

10代に多い症状ですので、「分離症・すべり症の予防のために治療院に通っています」というケースは皆無です。(大人の方が腰痛改善・予防のために来院されるケースはありますが)

発症してから来院されることがほとんどでしょう。

当院に来院されるまでの流れとしては…

腰が痛い。脚まで痛みを感じてきた。→病院に行く。分離症と診断された。保存療法の選択。→病院では特に治療はしてもらえない。⇒当院に来院、といった感じです。

病院では「腹筋と背筋を鍛えるように」と言われてきた、というケースが多いのですが、細かい指導まではしてもらえないことが多いようです。

もちろん、腹筋と背筋は必要ではありますが、可動域に問題があれば、そちらを先にクリアしておかないと動いた時に負担になっていることに変わりはありません。(モビリティファースト)

また、分離症は疲労骨折の一種として考えられていますが、そこの部位に負担のかかる身体の使い方(動作不良)があれば、それも正しておかなければなりません。

なかなか「分離症・すべり症の予防として施術を受ける」という考え方になるのは難しいとは思いますが、なってしまってからやること(改善させること)はたくさんあります。

病院で言われた腹筋・背筋をつける前の段階でやっておきたいこと

単純に「身体が硬い」というだけでケガをしやすくなる、ということはアナタもイメージしやすいのではないでしょうか?

スポーツ動作においても、十分な可動域を持っていなければよいパフォーマンスは発揮できませんし、それどころかケガのリスクも上がってしまいます。

身体の状態を整えるうえで「モビリティファースト」という考え方があります。

筋力がなかったり動作不良があったとしても、可動域の問題がある場合には、まずはそちらから対処するというものです。

当院の3つの施術方針で「可動域向上」を一番先に持ってきているのはそのためであったりします。

※ただし、場合によっては「動かない方が(硬い方が)感覚が良い」と言う選手もいますので、その辺りはパーソナルに考えて対処すべきです。

動かしたい方向の反対側の柔軟性は必要

動作や競技によって、どこの可動域が必要かは変わってきます。

例えば、上体を反らさなければならないなら、身体の前側が十分に伸張する必要があります。

前側の伸張が悪ければ、その分の反らしにくくなるため後側の筋肉が頑張って反ろうとします。

そして後ろ側の筋肉も緊張していき、結果的に腰であれば腰椎に負担がかかる恐れもあります。

逆に前かがみする場合には後ろ側の筋肉が十分に伸張しなければ前かがみしにくくなります。

それらの問題をクリアにしてから筋力をつけて強化していく方が後々良い結果が現れてくるでしょう。

当院の可動域向上【モビリティファースト】

まず、当院の一般施術ではSFMAという理論を使って全身の動きをみていき、今ある症状の原因が「筋肉や軟部組織の柔軟性の問題なのか:TED」「関節自体の柔軟性の問題なのか:JMD」「運動制御の問題なのか:SMCD」を判別していきます。

経験上、運動制御の問題があっても筋肉・関節の柔軟性の問題を抱えていることが多いため、ほぼほぼ可動域の向上からアプローチしていきます。

マッサージやはり治療で筋肉やいわゆる筋膜を緩め、関節にはモビリゼーションをおこない(ボキボキ矯正するやつではありません)TEDやJMDを改善させていきます。

それからコレクティブエクササイズで運動制御を改善させるトレーニングをしていきます。

まとめ:柔軟性だけではダメ。筋トレだけでもダメ。

分離症・すべり症に限った事ではありませんが、それなりの症状でお悩みであればストレッチしただけでは改善しませんし、筋トレしただけでも改善するわけでもありません。

その症状に至った経緯を鑑みて、「何をするべきか」を考えていく必要があります。

アナタが現在、分離症・すべり症でお悩みで「接骨院・整骨院で電気をかけてマッサージしてもらってます」だけでは痛みのコントロールをしているだけで根本的には何も変わらないということは、接骨院・整骨院の先生が教えてくれない事実であったりもします。(その事実を知らない先生もいらっしゃるかもしれませんが)

私自身も接骨院の先生(柔道整復師)でもありますが、当院の一般施術はベッドの上だけで終わることはありません。

本当に何とかしたいとお考えでしたら、プロスポーツ選手が通う宇都宮市岡本の根本整体を行う鍼灸接骨院トレスにご相談ください。

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